2019
08/19
月

「長野が2軍に行くから」。
先輩記者の連絡を受けたのは7月上旬、梅雨まっただ中 の由宇だった。
「どうせ(再登録可能な)10日で戻るだろう」。
当初の予想は見事に外 れた。
「チョーさん」の愛称で選手から慕われる背番号5は、お盆が過ぎた今も2軍に いる。
降格時は当たりが出なかった。
でも今は違う。8月の打率は4割6厘。
「打ちにいく ときの左足の踏み込みが弱くなっている」。
朝山2軍打撃コーチが指摘した修正ポイン トは、カメラのフィルターから見続けた今、明らかに力強さを増している。
由宇でデーゲームがある日は、午前6時に起きて8時に大野総合練習場へ。プロ10年 目、2軍にいたのは新人時代の短期間だけだ。
「暑さより早起きの方がつらい」。
そう 笑って話すが、フリーエージェント(FA)移籍した丸の人的補償で来た身としては、 心中穏やかではないだろう。
しかし、そんなことは一切態度に出さない。赤松は「チョーさんが『暑い、しんど い』って文句一つ言わないから、みんな手を抜けないよね」。新人大盛は「打撃練習に 無駄がない。
いらないものをそぎ落とした感じが伝わってくる」と、1軍通算1293 安打の技術の高さに舌を巻く。
2軍に有形無形の力を与えているのは紛れもない事実。一方で、2軍に居続けるのは もったいないとも感じる。(貞末恭之)
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